Bravissima!ブラヴィッシマ
歌い終わった花が舞台袖にはけて来ると、芽衣は拍手で出迎えた。
「花ちゃん、とっても上手だったね」
声をかけると、花はにっこりと笑う。
「ありがとう。わあ、おねえちゃんプリンセスみたいだね」
「え、そう?」
芽衣は思わず着ているドレスを見下ろした。
合宿中、聖がプレゼントしてくれたエメラルドグリーンのドレス。
今日の衣装は、これ以外考えられなかった。
「とってもかわいい」
「ありがとう。でも花ちゃんの方がもっともっと可愛いよ。歌声も素敵だった」
「わたし、うたがだいすきなの」
「そうなのね。今日は楽しかった?」
「うん!たのしかった」
「そう。私も花ちゃんの歌が聴けて嬉しかった。ありがとね」
二人でバイバイと手を振って別れた。
続いては、娘の結婚式の為にフルートを猛練習中のお父さんの出番。
司会者とのやり取りで「娘の幸せを願って精一杯演奏します」と話すお父さんに、芽衣は早くも目を潤ませる。
「当初はお父様だけがステージに上がる予定でしたが、如月フィルの提案で、娘さんにもピアノ伴奏で参加していただくことになりました。お嬢さん、どうぞステージへ」
会場からの拍手に後押しされて、客席から立ち上がった綺麗な娘さんが舞台に上がり、お父さんの隣に並ぶ。
それだけで涙ぐむお父さんに、「もう、大丈夫?」と笑いかける娘さん。
そのあとの演奏も、お父さんを支えるように優しく微笑みながらピアノを弾く娘さんと、緊張しながらも一生懸命フルートを吹くお父さんの姿に、会場は温かい雰囲気に包まれた。
「花ちゃん、とっても上手だったね」
声をかけると、花はにっこりと笑う。
「ありがとう。わあ、おねえちゃんプリンセスみたいだね」
「え、そう?」
芽衣は思わず着ているドレスを見下ろした。
合宿中、聖がプレゼントしてくれたエメラルドグリーンのドレス。
今日の衣装は、これ以外考えられなかった。
「とってもかわいい」
「ありがとう。でも花ちゃんの方がもっともっと可愛いよ。歌声も素敵だった」
「わたし、うたがだいすきなの」
「そうなのね。今日は楽しかった?」
「うん!たのしかった」
「そう。私も花ちゃんの歌が聴けて嬉しかった。ありがとね」
二人でバイバイと手を振って別れた。
続いては、娘の結婚式の為にフルートを猛練習中のお父さんの出番。
司会者とのやり取りで「娘の幸せを願って精一杯演奏します」と話すお父さんに、芽衣は早くも目を潤ませる。
「当初はお父様だけがステージに上がる予定でしたが、如月フィルの提案で、娘さんにもピアノ伴奏で参加していただくことになりました。お嬢さん、どうぞステージへ」
会場からの拍手に後押しされて、客席から立ち上がった綺麗な娘さんが舞台に上がり、お父さんの隣に並ぶ。
それだけで涙ぐむお父さんに、「もう、大丈夫?」と笑いかける娘さん。
そのあとの演奏も、お父さんを支えるように優しく微笑みながらピアノを弾く娘さんと、緊張しながらも一生懸命フルートを吹くお父さんの姿に、会場は温かい雰囲気に包まれた。