翠くんは今日もつれない【完】
「(あたしは…どうすればいいんだろう……)」
ずっとずっと一途にあたしを思い続けてくれた翠くんとこんな浮ついた気持ちで付き合おうなんて思えないし、だからと言って翠くんはあたしを諦めるつもりはないらしいし…。
考えに考えた結果、あたしが出した答えは、、
「す、少し、考える時間をください…」
問題の先送りだった。
どうせ後々また選択を迫られて後悔することは分かりきってるのに、一時の心の平穏の為にあたしは逃げることにした。狡くて卑怯な大人だ。
「ふうん、逃げるんだ。羽依さん酷いね。」
翠くんにはあたしの考えが読めているみたいだ…。逃げたのは事実なので、ぐうの音も出ずに項垂れていると翠くんは指に絡ませていたあたしの髪を解いて、ヘーゼル色の瞳であたしを捉える。
「でも、まあ、、いいよ。羽依さんが考えてる間に俺のことを好きになって貰えばいいだけだから。せいぜい覚悟しておきなよ」
そう言ってニヒルに笑う翠くんにあたしは完全に選択を間違ってしまったのかもしれないと悟った。
ずっとずっと一途にあたしを思い続けてくれた翠くんとこんな浮ついた気持ちで付き合おうなんて思えないし、だからと言って翠くんはあたしを諦めるつもりはないらしいし…。
考えに考えた結果、あたしが出した答えは、、
「す、少し、考える時間をください…」
問題の先送りだった。
どうせ後々また選択を迫られて後悔することは分かりきってるのに、一時の心の平穏の為にあたしは逃げることにした。狡くて卑怯な大人だ。
「ふうん、逃げるんだ。羽依さん酷いね。」
翠くんにはあたしの考えが読めているみたいだ…。逃げたのは事実なので、ぐうの音も出ずに項垂れていると翠くんは指に絡ませていたあたしの髪を解いて、ヘーゼル色の瞳であたしを捉える。
「でも、まあ、、いいよ。羽依さんが考えてる間に俺のことを好きになって貰えばいいだけだから。せいぜい覚悟しておきなよ」
そう言ってニヒルに笑う翠くんにあたしは完全に選択を間違ってしまったのかもしれないと悟った。