翠くんは今日もつれない【完】
「───あれ、あたし、、いつの間に家に、」



目を覚ますと、毎朝起床する度に目にする見慣れた天井に瞼を何度も瞬かせた。


あたし、朝から凄く体調悪くて、病院行って、そのついでに買い物して…で、その後の記憶が酷くおぼろげで。何とか思い出そうと、まだ覚醒してない脳を働かせた。


あー、、そうだ。

その後、気を失ったんだ、あたし。


それで、あたしを助けてくれたのが───



「あ。起きた」

「すいく、!」


「「───…っ、、!!!」」



ひょっこりと麗しいお顔を覗き込ませた翠くんに、びっくりして上半身を起こすと、思いっきりぶつけてしまった。


翠くんのおでこに、あたしのおでこを。

ゴツン、と。
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