翠くんは今日もつれない【完】
まあ、流石に、、付き合ってもいないのにそういう行為はするつもりないけど。

これ以上は、危険だと思って顔を離した。

すると、羽依さんが「翠、くん…?」と肩を上下に動かして息をしながら赤らんだ顔で俺を見上げてくる。羽依さんにはそういうつもりはなくても邪な俺の目には誘われてるように見えてしまう。



「何、物足りないの。」

「えっ、ち、ちがっ、」

「冗談だよ。ばーか。」



ぶっきらぼうに吐き捨てると少し汗ばんだ白い首筋に唇を這わせた。羽依さんが擽ったそうに身を捩る。だけど、逃がすつもりはなくて、抱き締める力を少しだけ強めた。


顔を埋めたまま首筋に吸い付くと華奢な身体がびくりっと揺れて「え、すい、く、っ、」と驚いたような声が俺を呼ぶけど、それを無視した。


暫くして顔を離すと、白い首筋に浮かび上がる鬱血痕。あえて、目立つ場所に付けたのは、呆れるほど無防備なこの人に変な虫が付かないように。

あとは、悪気なく俺を誘惑してきたことに対する嫌がらせ。
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