君とみた海
「結構かっこいいんだけどなぁ」
と沙由。
「そーゆーことじゃないでしょ」
そんな会話をしながら教室へ向かう。
私たちは家が近いことから、
幼馴染。
霧川沙由。
沙由は彼氏が変わるのがとっても早い。
それに対して私は恋愛に臆病になってしまった。
あの日から・・・
高校に入ったばかりの春。
私はある人に恋をした。
告白されて、付き合い始め、
とても穏やかな日々を過ごしていた。
そんなある日・・・
いつものように二人で登校していた。
その日もあの海を二人で眺めていた。
その時・・・
『きゃー!!!誰かぁ!!!!』
声のする方を見てみると、
小学生くらいの男の子がおぼれていた。
「どうしよう・・・翔・・・」
『俺行ってくる」』
ブレザーを脱いで走って行った。
「ちょっっ翔!!」
そんなわたしの声は届かなかったのか
彼は海に飛び込んだ。
でも・・・
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