クズ男から愛の花束を君に
「このキラキラが恋とかじゃないって言われても、俺には関係ない。俺の世界が事実としてこうなってんだから。周りは関係ない。」

「………」


「今日天音と大学で別れてからもずっと一人で考えてた。今更で遅いけど、もう一度、俺と付き合ってほしい。今度こそ、たった一人、天音だけを大切にする。」

「………」


「遊びの女は全て切った。もともと向こうだって遊びだったしな。」


(キラキラが恋…?)
(なんだかよくわからないけど、遊びじゃなくてもう    一度付き合おうってこと?)
(いや、無理でしょ)
(浮気癖とかってそんなすぐに厚生するの?)
(それに、また付き合って放置されるのも嫌だよ)
(それならやり直さないほうがいい)


色々考えてみても、やっぱりやり直すってのはないな!!


「ごめん天真、無……」


無理だよって言おうとした瞬間、また天真に抱き締められていた。
今度は甘い香りはしなかった。
大好きだった天真の爽やかな香りだけが香った。

「それ以上、言わないで。今すぐは無理でも俺、諦めるつもりも引くつもりもないから」


「絶対に天音を取り戻す。他のやつになんか渡したりしない。だから天音も俺以外好きにならないで」


「俺のキラキラは絶対誰にも譲らない」
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