クズ男から愛の花束を君に
今日の作業はダンボールから色々な商品を取り出し、
指定された箱に、検品しながら箱詰めをする。
途中傷や汚れなどあるものはカゴに置く、という
流れ作業。
座って作業出来るのは有り難い。
もくもくと作業していればあっという間に
8時半、終了を知らせるブザー音が倉庫内に響く。

「っ、ん〜〜〜っ」

比較的簡単な作業だけど、首が凝るんだよねぇ〜。

首裏を手で押さえながら伸びをする。

「天音さん、お疲れ様です。今日も送るので下の入口で待ってて下さいね?」

春真くんがこちらに走ってきてくれた。

「いつも、ありがとう。うん、待ってるね?」




15分後。
言われた通り、いつもの倉庫内の事務所前の入口で立ち、スマホで適当にネットを見ながら春真くんが来るのを待つ。

(あ、天真からRINEだ。)

《明日も昼休み食堂で会おう》

それに、《分かった。でもあんまり引っ付いたりしないでね》と返し、スマホを鞄に入れたところに丁度春真くんこちらに走って来た。

「天音さん、お待たせしました。帰りましょう?」

「うん、よろしくお願いします。春真くん」

「はい、天音さんの警備は任せて下さい」

と、やり取りをしてすっかり暗くなった夜道を春真くんと二人、並んで歩き出した。
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