クズ男から愛の花束を君に
着いたのは、近くにあった静かな公園。
色とりどりの花が咲き乱れて、風に揺られている。
あたしの大学内のお気に入りの場所に少し似てる。
何となく嬉しくなって静かに微笑んだ。

ベンチに二人、腰を降ろして明良くんが話し出す。

「天音ちゃん、今日は応援ありがとう。おかげで優勝出来たよ。」

「そんな事ないよ、明良くんの実力だよ。」

「いや、天音ちゃんのおかげだよ。俺は天音ちゃんが応援してくれたから頑張れた、ありがとう」

そして緊張気味に、ふぅ。と一息つき、

「それでね、俺、天音ちゃんが好きなんだ。俺の彼女になってほしい。大切にするって誓うよ。俺の事少しでも嫌じゃなければ、どうか頷いてほしい。」

「…明良くん」

この人を好きになれたら、幸せになれる。
たった一人、あたしだけを大切にしてくれる、
あたしの王子様。


でも、あたしの心が求めてるのは…
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