クズ男から愛の花束を君に
天音と天真が公園から去って少しして…




未だ公園のベンチに座ったままの俺。
カツカツと、ヒールの音が夕暮れの誰も居ない公園に響く。

「その様子じゃ、振られちゃった〜?」

明るい美香の声に顔を上げれば、こちらを見て優しく笑う美香。

「…わかってたんだろ?」

「まぁね。」

「あ〜あ、本気で好きだったんだけどなぁ〜」

「泣くならおっぱい貸してあげようか?」

「いらねぇよ」 

二人でベンチに座り笑い合う。俺が静かに泣き出したのに、気付いているけど何も言わず隣で居てくれた。

公園に咲き乱れる花たちだけが夕方から夜に変化する風を受けて、慰めるように風に揺れていた。







《《->》》
「お前、さっきの男は?」

「ああ、何かホテル行こうってうるさいから辞めた。」

「あっそ」

「あたしはそんな安い女じゃないのよ。それより、泣き止みなさいよ。早く帰るわよ。どうせ同じとこに帰るんだし」

「…」
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