クズ男から愛の花束を君に
本編その後の二人
〈天真と両想いになれた天音。〉


天真とさっきからずっと、キスをしている。
息苦しさと恥ずかしさが混じり合って、
顔をそれとなく、離そうとしてもその度に、天真の唇がねちっこく追いかけて来る。
薄目を開けて見ると、こちらをガン見している天真。

(、!??)

「…っ、て、てんま、っ、ちょっ…と離れ、て?」

「…何で?」

「っ、お願い。」

「嫌だ」

「…っ、ほんとに、お願い」

泣き出しそうなあたしの声に仕方なく、最後に唇にちゅっ、と音をたてキスを落としてから離れてくれた。

「どうした…?何か嫌だったのか?」

あたしの乱れた髪を優しく手櫛でときながら聞いてきた。

「…そうじゃなくて、せっかく両想いになったから、話しがしたいの」

呼吸を整えながら告げた。
天真は息一つ、乱れていない。
なんとなく、少しだけ悔しく思ったのは内緒。
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