クズ男から愛の花束を君に
一真はプラチナブロンドのパーマをかけた髪を触りながら咥え煙草で話し出す。

「でもま、お前変わったよな。前はクズだったじゃん、何で今更?」

「天音は俺の世界の光なんだよ。天音が居ない世界は真っ暗で光がない」

「ふーん?」

「天音のキラキラは俺だけがわかればいい。他は知らなくていい」

「出たよ、キラキラっ!」

ははっと笑い転げる一真。
(ベッドに灰落とすんじゃねぇぞ)

「初め聞いた時は、薬でもやってんのかと思ったぜ?」

「うるせーよ。勝手に笑ってろ」

相手する気力もなく、床に寝転ぶ。


そして、着信を告げた俺のスマホ。
相手は知らない番号。もちろん出る訳がない。

「誰だよ~?出ねぇの?」

一真がベッドから身を乗り出しスマホを覗き込む。

「知らねぇ奴から出る訳ねぇだろ」

「じゃ、俺が出てやるよ~」

「…チッ、勝手にしろよ」

「は~い、もしもし?天真の携帯だよ~」


ふざけた野郎だが、後にも先にもこの日俺のスマホに勝手に出た一真に俺は一生感謝する事になる。
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