クズ男から愛の花束を君に
麗の恋
〈麗の好きな人〉
私、春日麗(かすが うらら)は、好きな人がいる。
でも、叶わない恋。相手に気持ちを伝えることも叶わない恋。
「うっらら〜!おはよっ」
大学内のカフェテリアで本を読む私に後ろから掛かる、愛らしい声。
振り返らなくても、わかるのは大好きな人の声だから。
私が振り返るよりも先に、細い腕が私の肩を後ろから抱き締めた。
控えめに香るローズの香り。
ギュッと甘く締め付けるように痛む心臓。
鼓動は今日一番の回転をしている事だろう。
「天音、おはよっ」
「おはよ~、麗今日も早いね?」
「早くに起きちゃって、ここで読書してたの」
後ろから、上目遣いで私の顔を覗き込む天音に、痛む心臓に気付かないふりをして、天音に話し掛けた。
鼓動はまだ早い。
私の大好きな人。
見ているだけで、そばにいてくれるだけで胸が甘い痛みに締め付けられ、上品なローズの香りは私に目眩を起こす。
そんな私の気持ちを知りもしない、可愛くて綺麗な、この子は私の親友。
私、春日麗(かすが うらら)は、好きな人がいる。
でも、叶わない恋。相手に気持ちを伝えることも叶わない恋。
「うっらら〜!おはよっ」
大学内のカフェテリアで本を読む私に後ろから掛かる、愛らしい声。
振り返らなくても、わかるのは大好きな人の声だから。
私が振り返るよりも先に、細い腕が私の肩を後ろから抱き締めた。
控えめに香るローズの香り。
ギュッと甘く締め付けるように痛む心臓。
鼓動は今日一番の回転をしている事だろう。
「天音、おはよっ」
「おはよ~、麗今日も早いね?」
「早くに起きちゃって、ここで読書してたの」
後ろから、上目遣いで私の顔を覗き込む天音に、痛む心臓に気付かないふりをして、天音に話し掛けた。
鼓動はまだ早い。
私の大好きな人。
見ているだけで、そばにいてくれるだけで胸が甘い痛みに締め付けられ、上品なローズの香りは私に目眩を起こす。
そんな私の気持ちを知りもしない、可愛くて綺麗な、この子は私の親友。