クズ男から愛の花束を君に
――――――――――――――――――――――――――――――――――

あれから、結局自分の部屋まで帰ってきてしまった。
ソファーの上で、わかりやすく落ち込むあたし。

(せっかく、お洒落したのになぁ…)

あれくらい軽く流せば良かったのかもしれないけど、嫌なものは嫌だ。
あたし以外の女の子に天真に触れてほしくない。
天真に触れる女の子みんなに嫉妬しちゃうから。

朝との自分のテンションの違いにうんざりする。

(もう、いいや、シャワーして着替えようっ) 

せっかくお洒落してメイクも髪も頑張ったけど、落とすことにして、ソファーから立ち上がった。


ピンポーン―ピンポー―ン

部屋に響くインターホン。
モニターを確認すれば、そこには…

「…天真」



ガチャン、、
ドアを開け、天真を部屋に招き入れた。

「天真、さっきは……」

置いていって、ごめんね。っと言う前に
彼に抱き締められた。

「天音、悪かった。」 

「天真…、あのね」

「…聞きたくない」

「…えっ?」

「振られんの?俺、せっかく付き合えたのに」
< 82 / 90 >

この作品をシェア

pagetop