クズ男から愛の花束を君に
天真の感情がまた、暴走してる。

「っ、ね、天真、聞いて?」

「聞きたくねぇ」

「、天真って!」


「聞きたくねぇって言ってんだろっ!」

天真は光の入らない濁った瞳でこちらを見ると、
そのまま、あたしを玄関前の廊下に押し倒した。

「…きゃっ、…いた、」

余りの力加減に肘をフローリングでぶつけ、痛みに眉を顰める。

そのままあたしの首筋にキスを落とし、時折痛みがあるからキスマークを付けているのだろう。
そして、めくれ上がったワンピースの裾から覗く太ももに手を這わす。

「…例え、天音が俺を嫌になっても絶対に離さない」
「どこに逃げても必ず追いかけて捕まえる」
「誰にも渡さない」

ブツブツ呟きながら、お臍辺りを弄りはじめる。
どうやって天真を止めよう…?

とりあえず、天真の腕を両手で握って優しく呼びかける。

「天真」
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