前世と今世

第一話

私はカバンを持ち、お母さんに見送られ学校に行った。こんなことが起きるとも知らず。
(キーンコーンカーンコーン)学校のチャイムが鳴り、授業が始まった。生徒たちがペンを走らせる音が教室中に響いている。(キーンコーンカーンコーン)「あ〜やっと授業終わった〜」仲のいい波多野　翔(かっちゃん)が大きな声でそう言った。私は、先生に聞かれないか心配で慌てた「ゴホンッ、かっちゃん！先生に聞かれるから！」するとかっちゃんが「え！？あ〜ごめんごめんってか２限目何だっけ？」「え？えっと〜確か数学じゃない？」そんな何気ない会話をしながら２限目になった。また、ペンを走らせる音がする。
「かはっうっ」急にお腹がひんやりして、赤い液体、いや、血が出て来た。突然の出来事に友達たちがざわめく。「、、、っ里美！大丈夫？」由香子が声をかけてくれ、、、ってあれ？由香子の顔が不意にぼやけていき派手なドレスを着た黒髪の女の人のように見えてきた「、、、ゆかっ由香子？」この時私は、震えるような声で名前を呼んだ。その時、由香子はこれまでに無いくらいの満遍の笑みを浮かべて「どうしました？王妃様ふふっははっやっとこの日が来ました！どんなに待ったことか！」私は、次第に目の前が見えなくなり痛みに耐えられなかった。
あれ？かっちゃんに運ばれてる？なんか、かっちゃんまで、騎士に見える。私は、その時眠りにつき夢を見た。夢を見たと言うよりはさっきのシーンが頭の中でぐるぐるまわってる感じ、まるで何かを訴えているかのように。「ハッ」思い出した！