先生の隣にいたいんです。

出会い side大河

女の子が目を覚ました。


明らかに心電図の動きが活発化していたから意識戻ったかな、と思って確認したら起きていた。


俺を見た瞬間、過呼吸になってたのは心配、、、。


また意識飛ばすんじゃないかって思ってたけど、ゆっくり背中さすっているうちに落ち着いてくれたから一安心、、、。


本人はとにかく点滴が気になっていたらしい。


名前とか聞いたら一応答えてくれたけど、名前と誕生日ぐらいしかわかってない様子だった。


ここまでくると、本格的に虐待、という言葉が頭をよぎる。


女の子―もとい莉瀬ちゃんは、運ばれてきたことを少しだけ覚えていた様子。


実は検査結果が出て貧血だったので輸血したんだけど、それで体の反応抑えるために免疫抑制剤の点滴を打ったのだが、針の大きさが普通の針の3倍ぐらいあるので、パニックにならないように寝ている時に取っておこう、と思ってたがあまりにも点滴が嫌そう、、、。


だったのでご飯を食べることを条件にした。


お粥分からないって一体どんな食生活だったんだ、、と思いながら必死に食べてる莉瀬ちゃんを見るとほほえましい気持ちになった。


ちょっと相談したいことがあったので席をいったん外し、医局に戻った。


「お、大河。どうだった?」


さっきご飯届けてくる、と伝えた祐飛はカルテをいじりながら聞いてきた。


「思ったより食べてくれた。で、相談」


「えっ、食べてくれたの。意外。で?」


「食べてくれたんだけど、、、やっぱりすっごく警戒してると思うんだよね。目線は会わない、明らかに体に力入ってるし。どうやって関わればいいんだ?」
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