先生の隣にいたいんです。
「どう?お粥。美味しかった?」


、、、こくん。


わずかながらに頷いてくれた。


良かった、、、。


たまにお粥嫌いっていう子もいるからどうしようって思っていたけど大丈夫そうだ。


「俺、莉瀬ちゃんと仲良くなりたいから良かったら莉瀬ちゃんのこと色々教えて欲しいな。あ、もちろん嫌だったら全然大丈夫だからね。」


俺がこうやって莉瀬ちゃんの病室に来たのは仲を深めるためでもあった。


なるべくリラックスして治療を受けて欲しい。


ちょっとでも人に慣れてもらうこと。


それが目標でもある。


「そういえば、今度、前話した体に栄養入れる治療始めようと思うんだけど、専門の先生が来るんだけど、お話しできそう?」


「、、、」


そう言うと固まってしまった。


「、、、嫌?」


、、、ううん。


「、、怖い?」


、、、ううん。


「、、、めんどくさい?」


、、、ううん。


、、、。



、、、。



俺が何個か例を挙げても首を振る莉瀬ちゃん。


「何がためらっちゃうのか教えて欲しいな。俺、莉瀬ちゃんの力になりたいからさ。」


俺は莉瀬ちゃんの目を見ていった。


届いてほしい。


俺は本気だって言うこと。


「、、、だめ、、、かな、、、?」


「、、、、わ、、、ぃ、、、」


「ごめん、もう1回言ってくれない、、、?」


「、、、っ、こわ、いっ、、、です」


怖い。


「そっか、、、。なんで怖いか教えてくれない、、?」


、、、ううん。


理由までは教えてくれなかったけど、怖いって思っていることだけは分かった。
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