先生の隣にいたいんです。
あー、というか死んじゃったのかな。


ダメな子だから地獄にでも来たのかもしれない。


でもお布団があって体は痛いとはいえ叩かれるわけでも怖い言葉を掛けられるわけでもない。


地獄も嫌なところばかりじゃないんだなぁ、、、。


むしろ生きていたころよりも心地よい。


よくよく思えば体は痛いのは叩かれたり、煙草を当てられたり、溺れさせられたり、腐ったご飯もらってお腹壊したりといつものことだし、いつも寝るのは毛布もない押し入れの中だし。


願っても手に入らなかった物が手に入ったような心地。


ずっとここにいてもいい。


いい夢を見れそうと思たのは私の妄想じゃなくて本当だったのかも。


こんなに地獄が幸せならもっと早く死んでればよかったのかもしれない。


その方がお母さんたちもよかった、、、、のかな。


分からない。


でも私にとっては紛れもない幸せなのは事実。


この幸せが、ずっと続けばいい。


―現実はそんな甘いはずもなく―。



























しばらくぼぉっと天井を見ていた時だった。


―コンコン


そんな音がしたのは。


、、、何、、、?


「失礼します」


そんなことが聞こえてきた。


「わぁっ先生ー‼‼」


「先生ーっ本読んでー‼‼」


「そっかそっか。じゃあ今日のチックンも頑張れる?」


「うっ、、、」


「先生チックン嫌だよー!‼」
< 4 / 47 >

この作品をシェア

pagetop