先生の隣にいたいんです。
「、、、高校は行ってる?」


、、、行ってない、、、けど、、、そんなこと言ったら、、、。


「、、、行ってない、ってことでいい?」


そう言われたら頷くしかなかった。


「今何歳か分かる?15歳?」


、、、こくん。


「じゃあ高校1年生かな。、、、じゃあ大体伝わるかな、、、」


そう言った先生の言葉の意味が分からなかった。


―伝わる。


何が、そう思っていると一番いやな質問をされた。


「莉瀬ちゃん、、、虐待、って分かる?」


、、、分かる。


どんな意味かは分からない。


でもお母さんたちに何度も言われた。


虐待っていうのはね、知っちゃだめなのよ、って。


「、、、ごめん、直球だったね。今から、虐待とか、、、結構重いこと話そうと思うんだけどさ、莉瀬ちゃん苦しくなっちゃいそうかな?しんどい?」


、、、しんどい。


でも、でもっ、、、。


「、、、うん。ごめんね、苦しいよね。深呼吸しようか。背中さするね」


しんどくて、しんどくて、辛い。


息もしにくい。


あ、、、やばい、、、また目の前が真っ暗になっ、、、、。


「莉瀬ちゃん、頑張って目開けててね。ごめんね、しんどいね。意識だけは保ってて。」


そんな声が、遠くで聞こえた気がした。


「ごめん、ちょっと気分落ち着かせる薬使うね。今入れたからしばらくしたら楽になるからゆっくり深呼吸しよう。大丈夫だからね、、、」


そう言われた通り、10分ぐらいすると苦しいのがなくなった。


苦しかった、、、。
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