先生の隣にいたいんです。

始まりの日 side大河

、、、やっぱりだめだったか、、、。


この状況で重い話をしても、莉瀬ちゃんの負担になりすぎる、、、。


最近の過呼吸を起こす回数的に体もしんどいはず、、、。


莉瀬ちゃんの口から、できれば話してほしい。


しゃべりながらだと、整理しながら言えるっていうメリットと、莉瀬ちゃんの思考の癖とかも分かる。


だよな、、、会って間もない人間に「虐待にあってました」なんて言えるわけないよな、、、。


















「、、、いつもこんな感じ?」


2日前、莉瀬ちゃんを日向と会わせようとした日。


ちょっと来て、と言われて病室を出た時に言われた言葉が脳裏に浮かぶ。


「いつもより、マシだと思う。なんか、今日は結構自分の考え主張してくれた気がする。」


「え、これで?、、、ちょっと、危険かも」


「何が、、、」


「メンタルが。、、、俺の勘だけど、、、当たってる気がする。今までこういう子たくさん診てきたから、、、」


「確かに、、、今日もしんどそうだった。緊張からか、顔色も青かったし、珍しく抵抗なく背中さすらせてくれたから本人も限界だったのかも、、、。」


「、、、多分、今は無理だ。俺が介入すると完全にパニックになる。、、、大河、ちょっと頑張って」


「は?」


「とりあえず、もうちょっと仲良くなって。せめて大河だけでも少しでも心開けたら楽になると思うし。」


「え、まって。俺、完全に警戒対象だけど?大丈夫?」
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