先生の隣にいたいんです。
そう言ってから、黙り込んでしまう莉瀬ちゃん。


これだけ躊躇するなら大分莉瀬ちゃんにとってしんどいことなんだろうけど、、、。


、、、5分ぐらい経ったかな、、、、。


今日はもうだめか。


そう思って声を掛けようと思った瞬間だった。


「、、、先生、だめ、、、ですか、、、」


「?ごめん、何のことか教えて欲しいな、、、」


徐に口を開いた莉瀬ちゃん。


「、、、、他の、、、ひ、とに、、、ぃわ、ないで、、、ほしい、で、、、、す」


「分かった。、、、、絶対、ね。約束。」


そう言って、口ごもる莉瀬ちゃん。


俺が促した方が、言いやすいのかも、、、?


「、、、じゃあ、教えてくれる、、、、?」


そういうと、微かにうなずいた。


「、、、怖い、、、です」


「そっか。、、、、何が怖い?」


「人、、、物、、、全部、、、、怖、い、、、」


全部。


それほど怖くなる何かって、、、。


「そっか。全部怖いんだ。、、、何で怖い?」


核心をつくのは、俺も怖かった。


これが莉瀬ちゃんの感情の引き金になっちゃうかもしれないし、何より俺自身、それを聞くのが怖かった。


「、、、わから、ない、、、です」


「そっか。、、、じゃあ怖くないものってあったりする?」


、、、ううん。


「お布団とかも、怖い?」


見てる限りぎゅっと握りしめたり、結構布団は安心できるものかなって思ってたけど、、、これで怖いって言われたら、、、。


「お布団は、、、怖くない、です」
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