極愛〜狙われたら最後〜

「キスしていい?」

「い、いちいち聞かないで…」

顔を赤く染めてそんな事を言う雫が可愛くてからかってしまいたくなる。

綺麗な形をした唇を見つめる。
食いてぇ。

そしてもう一度目を合わせれば雫はそっと目を閉じた。

「目を開けろ」

「た、龍臣っ」

この距離と時間が恥ずかしくて耐えられないのか俺の名前を呼ぶ。

「俺を見てろ」

そして目を合わせたままキスをする。
そのまま深くゆっくりと味わうように。

するとまた目を閉じようとする雫。

「そらすな」

雫は言われた通りまた目を合わせる。
なんだかんだ素直に言うことを聞くところがまた可愛い。

「んっ…」

広いリビングにキスの音だけが響く。

「はぁっ…」

僅かな隙間から息をしようとして雫から吐息が漏れ出す。
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