極愛〜狙われたら最後〜
離れない
〜雫side〜

「雫。今度、会社関係のパーティーがまたある」

「ん」

ジム用品の揃う部屋で、二人で筋トレをしながら私は短く返事をする。

龍臣も上半身裸でダンベルをふんふん持ち上げている。

相変わらず見事なプロポーションだ。

鍛え上げられたその身体は、全てが完璧なバランスで程よい筋肉に覆われている。

そしてショートパンツだけを履いて芸術的な刺青が全身を纏う。

スーツを着ている時には隠れているそれは、脱いだ所を見た人しか見られない。

あんな爽やかそうな顔をしているのに。
脱いだらコレ。

鏡に映る龍臣を見ながらそんな事を思う。

額からは汗が僅かに滲んでいて色気がだだ漏れだ。
ついベッドの上での龍臣を思い出してしまった。

「ドレス、買いに行くか?」

「行く! え!? 買い物一緒に行けるの!?」

なんだかんだで買い物など龍臣と行ったことはない。
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