極愛〜狙われたら最後〜
「ああ。行ける」
龍臣はフッと口角を片側だけあげて笑った。
「買い物に行くための服を買いに行かないと」
「クククク。なんだよそれ。なんでもいいだろ」
「良くない!」
「いつも通りでいいだろ」
「ジャージじゃん!」
私はほとんど出かけないし、仕事は制服だし、任務はボディスーツだし、家ではバスローブだ。
あとはジャージとかスウェット。
他はドレス。
「お前服持ってねぇの? 友達と出かけたりは?」
「は? 友達ってなに」
「会社で誰か仲良くしてる奴とか」
「いないね」
「あーそう。そうか。わかった」
わかった?
そして翌日、仕事が終わって半沢と家に帰ると大量のブランド名が書かれた紙袋がリビングにどっさり置かれていた。
「え、これ何?」
私は半沢に聞く。
「若から姐さんにだそうです」
へ?
「開けていいのかな?」
「どうぞ」