極愛〜狙われたら最後〜
翌朝、横で眠る雫を抱きしめながら将臣に連絡する。

"昨晩記憶が戻った。今、雫と一緒にいる"

"よかった"

"心配かけて悪かった。このままもう少し二人でいたい"

"了解。病室には誰も入れない"

"頼む"

これで素っ裸の雫は誰にも見られないだろう。

視力も昨日より回復してる。
このままなら医者のいう通りすぐに戻りそうだ。

良かった…。

もう絶対にこの手を離すもんか。
雫の手を握れば、しっかりと指輪が嵌めてあった。

昨日は雨として俺のところに来たというのに。

俺も俺で、雨を想っておきながら指輪を外せなかった。

この指輪が繋ぎ止めてくれたんだろうか…

そんな事を思いながら俺は雫にキスをすると再び目を閉じた。

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