極愛〜狙われたら最後〜
本当の事を言うわけにもいかずに私は大声をあげる。
「べ、別にどうでもいいでしょ!」
「どうでも良くない。お前は俺のものだ」
"お前は俺のものだ"
この言葉は雫の私に言った言葉…
思わず息を飲んでしまう。
するとそれと同時に龍臣が急に苦しそうに頭を抱えてしまう。
「え!? 大丈夫!? 龍臣!?」
つい私は名前を呼んでしまった。
すると頭を上げた龍臣は見えてるのか見えてないのか私の名前を呼んだ。
「し、しず…く…?」
え?
思い出したの?
「た、龍臣…?」
見つめ合ってるようで合ってない?
そして固まる龍臣。
な、なに?
ど、どうしたの!?
すると今度ははっきりと私の名前を呼んだ。
「雫っ!」
そして強く強く潰されそうなくらい抱き締められる。
記憶が戻ったんだ…
私は安心から涙が出てきてしまう。