極愛〜狙われたら最後〜


「なんとかここまできたね」

「ああ。ありがとな。風呂入ったか?」

「まだ。一緒に入ろう」

「いや…今日はお前一人で…」

ん?
んん?

私は龍臣のワイシャツをボタンごとブチブチっと脱がせた。

「ちょっ!」

龍臣が何故か身体を隠した。
私は構わず脱がしにかかる。

「ちょ、やめろって!」

「何を隠してんの!」

「いや…ちょっとだけ…」

そう言って龍臣は観念したように上の服を脱いだ。

「またぁ!?」

龍臣の左の上腕に包帯が巻かれていた。

「大した事ないのよ。かすっただけ。本当に。心配しなくていいから」

ほんっとにもう!

龍臣は心配かけまいと、怪我をしても直ぐに言ってこない。

「直ぐに言ってって言ってるでしょ!?」

「いや本当に大丈夫だから、な?」

「龍臣ー」

私はジトっとした目で見る。

「ごめんて。かっこ悪いだろ、こんなんで騒いでたら」
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