極愛〜狙われたら最後〜
「私ね…龍臣相手だとどうも調子が狂っちゃって」
龍臣は私を後ろからそっと抱きしめる。
その手を私は掴んだ。
「本当の任務だったとしたら、完全に失敗だったよ」
敵わないもん。
こんな人。
「俺も必死だったよ。お前の本心が見えなくて。どこまでが演技なのかわからなかった。お前が本気で俺を殺るつもりだったら、俺もとっくに殺られちまってたかもな」
「誰のものにもならないって本気で思ってた」
「俺はお前が欲しくて仕方なかった」
龍臣…
「気づかないうちにすっかり龍臣に夢中だったよ」
「初めて女を欲しいと思ったんだ。最初は一目惚れだったけど。こんないい女」
そう言ってまたキスをする龍臣。
「お前と一緒にいるうちに、どんどん欲張りになって。どんどん惹かれていった」