極愛〜狙われたら最後〜
嫌でも極道の人間なのだと思い知らされた。

家では少しは気を緩めているのか、外で見る顔付きとは違う気がする。

相変わらず彼の本心はわからないけど。

なんであんな風に私を抱くのだろうか。
あの行為に意味はあるのだろうか。

とりあえずZには、何か大きな仕事が片付いたらしいとだけ報告しておこう。

そしてその日の夜、やっぱり仕事が片付いたからか龍臣は普通に帰ってきた。

二人でテーブルに向かい合い、私が作ったご飯を食べる。

「毒が入ってたらどうするの?」

「ククっ。匂いでわかるさ。それにお前はそんな事はしない。必ず自分の手で俺を殺るだろ?」

その通りだけど…。

そして食べ終わった後は何故か二人でくっついてソファに座りのんびり過ごす。
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