極愛〜狙われたら最後〜
「別に適当に…」

そしてバスローブをスルっと肩から下ろされてしまう。

「この背中のタトゥー…」

そう言って龍臣はタトゥーにキスをする。
その声はどこか切なそうなそんな声だった。

「刻印だろこれ」

知ってたのね。
だよね。
この人何でも知ってるものね。

「うん。真ん中のやつがそう」

隠しても無駄だから普通に教える。

「いくつの時?」

「忘れちゃった。13歳くらいかな」

すると龍臣もバスローブを脱いだ。
そして肩にある麒麟の刺青を私に見せた。

「俺もこれが一番最初に入れたやつ。13の時」

その皮膚の下には撃たれた傷跡…?

「撃たれたの?」

「12の時な」

そして他の場所もよくよく見てみれば、数え切れないほどの傷跡があった。

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