極愛〜狙われたら最後〜
結局、組内の話をする時は私は席を外させられたし。

そして待っている間に声をかけられた。

「こんにちは」

「こんにちは」

私はとりあえず愛想良く返事を返した。

「あなた、龍臣さんとどうやって知り合ったの?」

パッと見私より歳上の彼女は、30代前後に見えた。
綺麗な山吹色の着物を着て、黒い髪は前髪を掻き上げ夜会巻にしてある。

「それは二人だけの秘密にしてますので」

私はやんわり流しニコッと笑う。

「あのガードの硬い龍臣さんが、急に結婚しただなんて、やっぱり信じられないわ」

どうやら私たちの結婚に納得していないようだ。

私はクスッと笑う。

「何がおかしくて? どうせ色仕掛けでもしたんでしょ? そんな見た目だもの」

女は眉間にシワを寄せてそんな事を言ってくる。
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