バンドマンの彼氏。
「準備できた?」

「うん」

「じゃ、行こう」


陸斗の車でライブハウスに向かった。

陸斗と一緒に控え室に入っていく。


「おはよー」

「おはよー陸斗」

「例の一緒に住んでる女の子だ」


派手な人たちに一気に囲まれた。


「え、可愛い!赤ちゃん!!!」


あたしはみんながヘアメイクされていくところをボーッと見ていた。


「終わったぁぁ」


陸斗が言った。

めちゃくちゃかっこよくなった。

ヘアメイクが終わり、軽くリハをし、出番まで待機。

もうすぐ本番。


「これ、俺の兄貴。兄貴保育士なんだ。だから月夢預けれるかなって」

「こんにちは」


陸斗のお兄さんは名刺をくれた。


「お願いしようかな…」


あたしはマザーバッグを渡し、説明をした。


「じゃあ、行こ」


陸斗があたしの手を引く。

そして関係者席に案内してくれた。


「みててね」


そう言って陸斗は行ってしまった。
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