【番外編】七海&潤



「潤……ごめん………別れよ?」



「は?なに言って―――」


初めて自分の耳を疑った。


俺が一番恐れていた《別れ》をこんなにあっさり伝えられるなんて……



―バタンッ


動揺がおさまらないうちに七海は逃げるように家を出てった。



追いかけよう。




そう思って立ち上がったが……



「……あいつが居んじゃん。」


誰もいなくなった部屋で一人呟く。



あいつの所にいくのかよ。


気づいたら俺の頬には暖かいものが流れてた。



「……ダセぇ。」


本当に俺はダサい。
こんな姿七海に見せらんねぇな…。



……あ、もう別れたんだ。


別れたくねぇな……。



< 38 / 51 >

この作品をシェア

pagetop