Secret Baby
「お邪魔しまーす⋯⋯」
我が家より遥かに広々とした大和田宅に上がると、
「あら、メルちゃん!いらっしゃい。いつもお仕事ご苦労さま」
涼と萌子の母である、由紀さんが笑顔で迎えてくれた。
由紀さんは、私の母とは子供の頃から家が隣同士で、互いのことを「由紀ちゃん」「綾ちゃん」と、呼び合っている。
由紀さんの実家であるこのお宅に、双子と両親の四人暮らし。
双子の祖父母は、定年と同時に海外移住というのだから、我が家とは何もかもが違うが、長年、家族ぐるみで仲良くしてもらっている。
東京生まれの私がここに引っ越してきたのは、6歳の頃。祖父が亡くなったのを機に、母は私を連れて帰郷した。
「ママ、シアタールーム使うね!」
萌子が言い、2階のシアタールームへと向かう。
「うちにある映画って古いのばっかりだし、何か借りてきたらよかったかなぁ。私が強引に誘ったんだし、メルが好きなの選んでよ」
我が家より遥かに広々とした大和田宅に上がると、
「あら、メルちゃん!いらっしゃい。いつもお仕事ご苦労さま」
涼と萌子の母である、由紀さんが笑顔で迎えてくれた。
由紀さんは、私の母とは子供の頃から家が隣同士で、互いのことを「由紀ちゃん」「綾ちゃん」と、呼び合っている。
由紀さんの実家であるこのお宅に、双子と両親の四人暮らし。
双子の祖父母は、定年と同時に海外移住というのだから、我が家とは何もかもが違うが、長年、家族ぐるみで仲良くしてもらっている。
東京生まれの私がここに引っ越してきたのは、6歳の頃。祖父が亡くなったのを機に、母は私を連れて帰郷した。
「ママ、シアタールーム使うね!」
萌子が言い、2階のシアタールームへと向かう。
「うちにある映画って古いのばっかりだし、何か借りてきたらよかったかなぁ。私が強引に誘ったんだし、メルが好きなの選んでよ」