護国の聖女でしたが別人にされて追放されたので、隣国で第二の人生はじめます!
帝国最高位の陛下と大公殿下、高貴な男性ふたりの視線を一身に集めるのは緊張と気恥ずかしさとで逃げ出したくなる。
「ど、どうでしょう?」
問いかけるのもぎこちなくなる。
「うん、いいんじゃないか?」
「ほう、ちびっ子ルード。いいセンスだな。色もエリアナに似あってるぞ」
「それじゃ、これで決まりですね」
ホッと息をついたのはつかの間で、陛下がこれから必要になるからもっと選べとのたまい、さらに三着のドレスを選ぶことになった。
終わったときは日がとっぷりと暮れていた。