パーフェクト同期は恐妻家!?
 あまりにぶっ飛んだ話だ。
 お互い、アルコールは一滴も飲んでいないのに、一体どうしたのだろう。
 私は、かなり困惑はしているものの、長年の憂鬱さが消えていることに気付いた。
 困惑のあまり、憂鬱どころではなくなったのか、夜の観覧車で二人きりという甘いシチュエーションに流されたのだろうか。
「本当に私でいいの⋯⋯?」
 そんな言葉が勝手に溢れた。
「そうじゃなきゃ、結婚しようなんて言うわけないだろう?」
 彼は少し照れたように笑った。
< 11 / 56 >

この作品をシェア

pagetop