パーフェクト同期は恐妻家!?
「丁度よかった。お京が妙に気にしてるみたいだったから、今日は敢えて買い物してこなかったんだ」
 そう言ってダイニングのホットプレートを見ると、
「お、楽しそうじゃん!一緒に作ろうよ」
 さりげなくフォローしてくれた。
 他愛ない話をしながら、一緒にお好み焼きと焼きそばを作る。
 ふと、もしあのまま田舎に帰って見合いしていたら、こんな楽しい日々はなかったのかと思うと怖くなってしまう。
 そもそも、見合いしたからといって必ず結婚できるわけでもないだろうし、いずれにしても、想像もしたくない。
 両親に、ここの住所は伏せている。
 もし、怒鳴り込みに来られては困ると思ってのことだが、今のところ何もないので、居所はバレていないのだろうか。
「そうそう。今日、帰り道で金田さんに会ったよ。元気そうでよかった」
「同期はホント、みんな元気だからなぁ⋯⋯一人を除いて」
「え?」
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