パーフェクト同期は恐妻家!?
「お京だけ、入社当時から元気なかったよな。あとになって、その理由を知らされたわけだけど」
「なるほど。元気がなかったから、いつも気にかけていてくれたの?」
「そうじゃないよ」
「じゃあ、どうして?」
「仲良くなりたかったからに決まってるじゃん」
 当たり前のように言われ、素直に受け止められないことや、この結婚はリンダにとって何のメリットもないのに⋯⋯などと考え、自分で自分が嫌になる。
 そんな風に卑屈になってしまうのは、私がコンプレックスの塊だからだろう。
 以前、リンダから私の子供時代の写真を見たいと言われたが、子供の頃の私は、今以上にコンプレックスが酷かったので、やんわり断った。
 思えば、まだリンダと知り合って間もない頃、
「猫背になってるよ」
 さりげなく指摘されたのを覚えている。
 結婚後、子供時代の写真を見たいと言われた時に、猫背になる心理も打ち明けた。
< 21 / 56 >

この作品をシェア

pagetop