パーフェクト同期は恐妻家!?
 そう言って、肩を抱き寄せられた。
「小雨だし、こうしてたら濡れないよ」
 思わずドキッとして、憂鬱さも痛みも消えていった。
 しかし、帰宅して、夕飯もお風呂も済んだ頃には、痛み止めの効き目が切れてしまった。
 髪を乾かしながら、再度薬を飲みたいものの、あんまり飲むのもな⋯⋯などとグズグズ考えていたら、リンダが後ろからじゃれついてきた。
「同じシャンプー使ってるのに、なんでお京は甘い香りがするんだろ?これがフェロモンってやつかな」
 まずい、この雰囲気⋯⋯。
 明日はお互いに仕事が休みだが、私は今、生理二日目である。
「ね⋯⋯いい?」
 やっぱりそう来た。
「ご、ごめんね?今日は体調が⋯⋯」
 そう言うと、リンダはまたしても申し訳なさそうに、
「ごめん!体調悪いのに気付かないなんて⋯⋯」
 次の瞬間、私も断り方がよくなかったのではないかと、急に不安になる。
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