パーフェクト同期は恐妻家!?
 もし、僕がもっとちゃんとしていたらそうはならなかったのかもしれないが、田舎の小学生なんて、勉強ができたところで、そんなものは大して意味がない。
 ただでさえ浮いた風貌に加えて、チビで痩せっぽち。性格も内気で、典型的ないじめられっ子だった。
 家に帰っても、親はいつも留守。それだけ働いていても、よその家よりも貧しい。
 その分、両親は休日になると必ず、僕との時間を大切にしてくれたから、あの頃の僕はきっと、誰よりも休日が大好きだったのではなかろうか。
 いじめの主犯は男子だったが、女子も僕のことを奇異な目で見ていたし、担任も見て見ぬふり。
 学校なんて、ただの地獄でしかなかった。
 いつものように、ターゲットにされていた時、
「先生!こっち!早く!」
 そんな声が聞こえたかと思うと、学校で最も恐れられていた教師が駆けつけてきた。
「お前ら!何をしてるんだ!」
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