パーフェクト同期は恐妻家!?
 お京は、職場で合コンに誘われても必ず断っているし、恋人がいるわけでもないというので、恋愛に興味がないのか、薄いのか。
 それでも、一緒に居て心地よいことに変わりはないので、ここはひとつ、恋はあせらず。
 しかし、だんだん元気がなくなっていくお京が心配になり、話を聞いてみると、会社をやめて地元で見合いをさせられると言うではないか。
 お嬢様というのはそういうものなのか、貧乏育ちの僕にはわからない。
 しかし、僕は自分の両親を見ていて、愛があれば貧しくても幸せに暮らせることを知っていた。
 自分でも、頭がおかしいとは思ったが、お京も見合いをしたくはないということなら、彼女のよさを何も知らない誰かに渡してたまるか!と、かなり強引に結婚することに。
 何しろ、小学3年生の頃からずっと想っていた相手なだけに、どうしても失いたくない思いから、彼女の言動に一喜一憂してしまうが、やはり幸せだった。
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