パーフェクト同期は恐妻家!?
 時代錯誤も甚だしい話だが、私は親の望む家柄の男の人と見合い結婚させられることが大前提になっていた。
 うちは一応、家柄がいいということになっているが、私はそんなことに全く興味はない。
「お前は器量が悪いから、若さがなくなれば貰い手が見つからない」
 だから、25で見合いをしろ父は言う。
 遠隔で支配されながら、年配ウケのいい女子大を出て、更に、誰もが知る会社で、腰掛けでも社会人経験があったほうが、何も知らない箱入りのお嬢様よりも格が上になると考えたようだ。
 私は、大企業で腰掛けOLをするよりも、大好きな可愛いものや本に囲まれる仕事がしたくて、雑貨屋か書店での勤務を希望していたが、親はそれを許さなかった。
 渋々、誰もが知る会社に一般職として入社。そこで私が得たもの、貢献できたものは果たして何があるだろう。
 私の人生って、何⋯⋯?
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