王子様たちに毎日甘く溺愛されて
「おはよー」



話題が盛り上がっているっていうのにそこに入ってきたのは担任。



私たちの担任である長尾(ながお)先生、通称ながぽん。



担当教科は理科で、歳は30代くらい。



いかにも普通の教師、といったところだ。



っていうかまだホームルームの時間までだいぶあるけど…。



何かあったのかなという私の予感は見事な的中。



「誰か屋上から天体望遠鏡運んできてくれない?」



そして先生は教室に現れたと思えばそう呼びかけた。



「屋上に天体望遠鏡が入ったダンボールが置いてあるんだけど。もう使わないからとってきてほしくてさ」



あまりよく眠れていないのか目を掻きながらながぽんは言う。

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