王子様たちに毎日甘く溺愛されて
糸瀬くんはまだ屋上の段差に座りだるそうにしている。
よくみんなが朝は糸瀬くんに会えないって言ってたけどきっといつもここにいるんだろう。
面倒事は嫌いだからできるだけ関わらないようにしようと彼と距離を置く。
「それ1人で運ぶつもり?」
「まぁそりゃ…」
でも急に糸瀬くんはダンボールを持ち上げた私に話しかけた。
しっ、心臓に悪いよ…!!
「あんたバカじゃねーの」
「えっ?」
なんでそんな本人の前でストレートに言えるの?と聞きたくなる。
「はぁイライラする」
糸瀬くんはそう漏らすとこっちへ来た。