王子様たちに毎日甘く溺愛されて
でも誰もいこうとする人はいない。



天体望遠鏡なんて重そうだし、ましてや自分たちの授業で使うわけじゃないもんね。



教室は不満の声と自分は関係ないという空気感。



誰もいきそうにないよ…。



ながぽんも


「えー誰もいないじゃん」


だるそうな表情を浮かべている。



な、なんか教室の雰囲気が悪い!



「わ、私!持ってきます」



一刻も早くこの教室の空気を変えたくて私は勢いよく手をあげた。



「おぉ桃園ー!ありがとなー。これ屋上の鍵。朝のホームルームの時返して」



ながぽんは私の方に近づいてきて屋上の鍵を渡してくれた。
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