王子様たちに毎日甘く溺愛されて
そんなこと、全くなかった。



その男の子は、喧嘩腰の上級生の集団を全部やっつけたんだ。



殴りにかかってこようとした彼らを軽くやっつけた。



「すっ、すごい…!!」



私と同い年くらいなのに、なんて強いんだろう。



その状況がとても印象的だった。



そして全員やっつけると一言。



「お前ら、ほんとしょーもねーな」



伏せ目でそれだけ口にすると、彼は公園を後にしようとしたものだから急いで



「ありがとうっ!」



って大きな声で笑って言った。
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