王子様たちに毎日甘く溺愛されて
返事はなくてその言葉がちゃんと届いたのかは分からないけど。



上級生の集団は彼の後にそそくさと公園を出ていった。




私たちだけが取り残された公園には、金木犀の香りが漂っていた。



ヒーローみたい。



オレンジの金木犀の花を見ながらそう思った。



──────あの日からずっとずっと君を探してる。
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