王子様たちに毎日甘く溺愛されて
よかった!思ったよりすぐたどりつけた。



透明なドアから屋上の景色が少し見える。



口元を緩めながら、ブレザーのポケットからながぽんにもらった鍵を出す。



「ガチャ」



鍵穴を半回転してドアを押してみる。



もうそこに、屋上の空気が…なんて思ったけど。



「あれ、開かない」



予想外なことにドアは開かなかった。



もう一度鍵を差し込んでさっきとは逆に回す。



「あ、開いた!」



そうするとドアは簡単に空いて安心する。



そしてそれと同時に違和感に気がつく。



あれ?このドア、もともと開いてた?
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