それは麻薬のような愛だった
初めて彼女を作ったのは中一。初体験も同じ頃。
初めての女は…正直よく覚えていない。
当時から淡白だったせいか告白されて適当に付き合っては別れ、また別の女と付き合うなんてクソのような事を繰り返していた。
若気の至りとでも言えばいいのか、阿呆な事にそれを少しカッコイイなどと勘違いしていたのだ。
転機はと問われれば、間違いなく中三の夏。
幼馴染の女に手を出してからだった。
ほんの好奇心。
丁度女と別れたばかりで色々と持て余していたし、子供の頃から自分を追い回していた地味な幼馴染が久しぶりに近くで見ると意外にも上手い具合に成長していたから。
自分の事を好いていたのは分かっていたし、自分の一挙手一投足に表情をコロコロと変えるのは悪い気はしなかった。
そんなこんなであっさりと簡単に家に転がり込んできたカモネギに当時の自分が手を出さない訳がなく、無理な理由を引っ付けては抵抗もしないのを良い事に最後まで事を持ち込んだ。
そしてこれまた意外な事に、雫とは体の相性が良かったのかそれまでで一番の快感を得られた事がよりその後の愚行を助長させた。