寵愛の姫 Ⅲ【完】



「なっ!?ち、違うから。」



途端に真っ赤になって、あたふたと否定する莉茉。




その姿に、俺は吹き出しそうになる。




本当、可愛いすぎるだろ。



「ふっ、分かってる。」



「………本当に?」



じと目で俺を見上げる莉茉の頭を撫でた。



「あぁ、ちょっと待ってろ。」



頷いた俺は、莉茉から離れて、棚の上に置いてある香水のビンを手に取ると戻る。



「莉茉、付けてやる。」
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