寵愛の姫 Ⅲ【完】



「えぇ、私立の学校では、それほど可笑しい事じゃないんですよ。」



前田は、莉茉に向かってにっこりと微笑む。



「君が転入生の水瀬さんですの?」



「そうです、彼女が前田先生のクラスに入る、転入生の水瀬莉茉さんですよ。」



問う前田に、成り行きを見守っていた理事長が間に入り、莉茉の事を紹介する。



「……………、水瀬莉茉です。」


「そうですか。私が水瀬さんの担任になる、前田です。」
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